具体的な仕事の内容とサラリーについて
手話通訳士の仕事の依頼は、ふつう障害者(聾唖者=ろうあしゃ、耳が聞こえなかったり話すことのできないひと)から来ます。内容的には、市民講座や講演会などで手話通訳をしたり、あるいはトラブル(地震や洪水などの災害、停電、断水の事故など)が発生したときに市区町村の福祉担当者と連係して障害者たちの相談に応じたりアドヴァイスをしたりもします。
簡潔に説明すると、聴覚や話すことに障害をもったひとびとが困ったときに駆けつけるのが手話通訳士というわけですね。クライアントが市区町村や都道府県、あるいは公的な福祉事業の関連団体の場合、サラリーは保証されます。
けれど民間ベースの依頼では、仕事内容は同じでも日当(つまりサラリー)がでないケースがほとんどです。昼食のお弁当や交通費くらいはでるかもしれませんが、基本的に民間ベースの仕事ではノーギャラだと覚悟しておいてください。だから手話通訳士で生計をたてていくのは、まずむずかしいでしょう。
公的団体からの仕事があったとしても、定期的なものではほぼありません。また、民間でもテレビ番組のニュースや天気予報の手話通訳ならサラリーは得られますが、その仕事につくこと自体が難関です。